Dify Cloudを始めるときは、公式の入口からログインし、学習に使うワークスペースと自分の権限を確かめます。
続いて、アプリを作る場所、利用プラン、モデル設定の入口を確認すれば、次の実習へ進むための土台が整います。
この記事の到達点は、どのアカウントで、どの作業場所を使い、誰がモデルと費用を管理するかを説明できることです。
初めてCloudを使う方と、招待された環境で学習を始める方を対象に、準備手順と8項目の確認表を用意しました。
資料確認日:2026年10月27日。Difyが運営するCloudを対象とし、手順は公式資料に基づいています。
執筆時にアカウント作成やログイン後の操作は実施していません。画面・権限・プランは実際の環境で照合してください。
今回の完成形を決める
CloudはDify側が運用するサービスです。
自分のサーバーへDifyをインストールする作業は、この学習には含まれません。
Cloudと自分で運用する方式の選択が済んでいない方は、先に導入方式を決めると準備が進めやすくなります。
方式の違いは公式ドキュメントの入口で確認できます。
最初に、混同しやすい四つの言葉を分けておきましょう。
| 項目 | この実習での意味 | 記録する内容 |
|---|---|---|
| アカウント | ログインする本人の識別 | 自分が見分けられる識別名とログイン方式 |
| ワークスペース | アプリやモデル設定などをまとめる作業場所 | 選択中の実際の表示名 |
| ロール | その作業場所で許可された役割 | Owner、Adminなどの現在の表示 |
| モデル設定 | アプリからモデルを使うための設定 | 担当者と設定入口。接続確認は次の実習 |
ワークスペースにはアプリ、ナレッジ、メンバー、モデル設定、連携、課金がまとまります。
同じアカウントでも、作業場所が変われば権限や利用できる資源が変わります。
個々の資源へのアクセス条件も別に確認が必要です。Workspace Overview
完成時には、選んだ作業場所へ戻り、自分の役割と残る準備を説明できる状態を目指します。
モデルが返答した証拠や、チャットボットの完成は、次の段階で確かめます。
ブラウザーと学習用メモを用意する
インターネットへ接続できるブラウザー、自分が管理できるログイン手段、手元に保存するメモを用意します。
仕事で使うアカウントや組織の環境なら、利用してよい場所と担当者を先に確認してください。
登録を始める前に、利用規約とプライバシーポリシーを読みます。
この記事の手順を読むことは、サービスの登録や同意を代わりに行うものではありません。
メモの識別名をLEARN-011にして、今回の作業範囲を次のように書いておきましょう。
これは学習計画の例です。
Difyへ貼り付けるプロンプトや、設定を読み込むファイルではありません。
学習記録の識別名:LEARN-011
目的:Cloudの学習用ワークスペースを選び、準備状況を記録する
今回行うこと:ログイン、作業場所・権限・設定入口の確認
モデル呼び出し:予定しない
新たな課金操作の予算:0
次の段階:モデルの利用方法と費用条件を決める
予算の「0」は、この準備演習で有料契約やモデル実行を新たに行わないという自分の作業条件です。
既存の契約や請求がなくなる意味ではありません。
プラン変更や支払いの確定を求める画面へ進んだら、一度止めて目的と費用を確認します。
練習に使う説明文は架空の内容で十分です。
今回は顧客データや社内資料をアップロードする必要がありません。
認証コード、パスワード、APIキー、招待リンクを教材や共有メモへ書かず、アカウントの識別も共有用には伏せてください。
公式の入口からアカウントへログインする
Dify Cloudを開きます。
会社が用意した別のURLや第三者が運用する環境を使う場合は、その管理者の案内を優先してください。
見た目が似ていても、Cloudと同じログイン方式とは限りません。
公式のCloud向け説明には、GitHub、Google、メールの確認コードによるログインが載っています。
画面に表示される選択肢を確かめ、自分が継続して管理できる方法を選びます。
ボタンの並びや表示文言を覚えるよりも、意図した本人のアカウントを使うことを優先しましょう。
初めて利用する場合
- 公式の入口で利用できるログイン方式を確認します。
- 選んだ方式に従って本人確認を進めます。メール方式なら、自分の受信箱で届いた確認コードを確認し、公式画面に入力します。
- ログイン後に表示された作業場所を見て、学習に使ってよい環境かを確認します。
公式資料では、初回ログイン時にワークスペースが自動作成され、その利用者がOwnerになると説明されています。
さらに別の作業場所を作る操作を、この演習の条件にはしません。
既に使っている場合・招待された場合
これまで使っていたログイン方式と、対応するメールアドレスを本人が確認します。
公式資料では同じメールアドレスのログイン方法は同じアカウントへ結び付くと説明されていますが、異なるアドレスまで同じになるとは限りません。
実習のためにメールアドレスやプロフィールを変更する必要はありません。
招待された方は、招待先として指定されたアカウントと、参加するワークスペースを確かめます。
既存のアプリが見えない場合は、まずアカウント、選択中の作業場所、ロールを確認します。
データが消えたと判断して作り直す前に、この三つを切り分けましょう。
期待する結果: 本人が管理するアカウントで入り、次に確認するワークスペースを特定できること。ログイン後の画面をこちらで確認した結果ではなく、読者が確かめる到達点です。
学習用ワークスペースとロールを確認する
公式資料では、一つのアカウントが作成できるワークスペースは一つです。
一方で、複数のワークスペースへ所属し、左上の選択メニューで切り替えることはできます。
「自分で作成する数」と「所属する数」を分けて考えてください。
表示名と学習用の識別名を分ける
現在選ばれているワークスペースの表示名を、手元の非公開メモへ記録します。
所属先が複数ある場合は、実習に使ってよいものを選び直し、表示名をもう一度見ます。
LEARN-011はメモの識別名です。
Dify上のワークスペース名やIDではありません。
既存の表示名をそのまま記録すればよく、名称変更は今回の完成条件に含めません。
個人プロフィールの表示名、アプリ名、ワークスペース名も区別してください。
組織のワークスペースを使う場合は、学習に利用してよい範囲を管理者と合わせます。
自分に見えるアプリやナレッジがあることだけを、自由に変更・削除してよい根拠にはしないでください。
自分にできる操作を確かめる
現在のロールは、閲覧できる場合はSettings > Membersなどで確認します。
見えない場合は、OwnerまたはAdminに確認します。
専用のメンバー管理資料に載る四つのロールを、今回の準備に必要な範囲で整理すると次のとおりです。
| ロール | 主な担当範囲 | 今回の見方 |
|---|---|---|
| Owner | ワークスペース全体の管理 | 学習先と設定・費用の責任を確認する |
| Admin | メンバーやモデルプロバイダーの管理、編集操作 | 組織の方針に従って設定担当を確認する |
| Editor | アプリやナレッジの作成・編集・削除 | アプリ作成の権限とモデル管理権限を分ける |
| Normal | 公開アプリの利用 | アプリを作る学習には権限の確認が必要 |
モデルプロバイダーの管理はOwnerまたはAdminが行います。
Editorでアプリを作れても、モデル設定まで自分で変更できるとは限りません。
ナレッジの利用範囲には、そのナレッジ側の権限設定も関係します。
個人学習のために他の人を招待する必要はありません。
現在の公式資料ではSandboxのメンバー枠は1人です。
招待ができないことをログインの失敗と混同せず、共同作業が必要になった時点でプランと権限を確認します。
画面の入口と利用条件を確認する
ここでは、次の実習で使う場所を探します。
初めからすべてを設定する必要はありません。
英語表記は公式資料で使われる識別名です。
日本語の説明を、実画面に必ず表示される訳語として読む必要はありません。
表示言語と主な作業場所
表示言語を変えたい場合は、公式資料の案内であるアバターのLanguageから、実際に選べる言語を確認します。
画面の表示言語と、アプリが扱う文章の言語は別です。
表示言語を変えただけで、モデルの回答言語まで設定したことにはなりません。
| 入口の目印 | 役割 | 今回確認すること |
|---|---|---|
| Studio | アプリを作り、管理する場所 | 自分のロールで開けるか、作成入口があるか |
| Knowledge | アプリで使う知識を準備する場所 | 場所を把握する。資料の登録は次の学習で行う |
| Integrations > Model Provider | モデルの提供元を接続・管理する場所 | 入口と設定担当者を確認する |
| Integrations > Tools | アプリから使う外部機能を管理する場所 | モデル設定とは別の役割だと確認する |
これらの呼び方と役割は、Quick Start、Knowledge、Integrations、Toolsで確認できます。
過去の教材とメニューが違う場合は、現在の資料と自分の画面を見比べて、実際に使った表記を記録しましょう。
Studioでは作成入口を確認するところまで進めば十分です。
空のアプリを作ることや、テンプレートを実行することを、今回の確認条件にはしません。
組織の環境にある既存アプリも変更せずに確認できます。
現在のプランと費用の管理者
新規CloudアカウントはSandboxから始まると公式Quick Startに記載されています。
ただし、既存の作業場所では別のプランを使っている場合があります。
選択中のワークスペースの現在のプランを確認し、読者自身の記録へ残します。
請求や利用枠はワークスペース単位です。
OwnerとAdmin向けにはSettings > Billingの管理導線が案内されています。
権限がない場合は、費用を管理する担当者にプランと利用条件を確認してください。
請求設定を見ることと、契約を変更することを分けて進めます。
無料のSandboxにも利用枠があります。
付属クレジットは毎月無制限に補充されるものではなく、公式Quick Startでは一度限りと説明されています。
残高や対象モデル、各プランの条件は公式料金ページと実際の設定で確認します。
ここでは、料金表の数字を写すよりも「どこで確認するか」「誰が支払うか」を残しましょう。
モデル接続へ進む条件
Cloudには、対象モデルを付属クレジットで利用する方法と、自分のプロバイダーアカウントのAPIキーを使う方法があります。
前者も必要なプロバイダーの設定は別途行います。
準備を始める全員に、自分のAPIキーの用意が必須というわけではありません。
自分のキーを使う場合、その利用はプロバイダー側のアカウントへ課金されます。
Cloudの契約料と同じ請求だと考えず、モデルを設定する前に支払元を決めます。
設定はワークスペースで共有されるため、既存の設定を実習のために書き換える前に担当者と確認してください。
今回の記録には「設定できる担当者」「利用方法は決定済みか」「残っている確認」を書けば十分です。
キーの登録、プロバイダーのインストール、モデル呼び出しは、次の実習で条件をそろえて進めます。
8項目で準備状況を確かめる
次の確認表を使い、確認できたことと、まだ分からないことを分けます。
項目番号はこの教材の記録用です。
Difyが自動判定する診断コードではありません。
| 項目 | 確かめること | 確認できたと判断する目安 |
|---|---|---|
| PREP-01 | 利用する環境と公式入口 | Dify Cloudを対象にしていると分かる |
| PREP-02 | ログイン中のアカウント | 自分が意図した本人の識別と方式が一致する |
| PREP-03 | 選択中のワークスペース | 実際の表示名を、学習メモの識別名と分けて記録した |
| PREP-04 | 現在のロール | アプリ作成とモデル管理に必要な担当・権限が分かる |
| PREP-05 | Studioへのアクセス | 自分の権限で作業場所と作成入口を確認した |
| PREP-06 | プラン・利用枠・支払元 | 確認場所と費用の担当者を記録し、不明点を残した |
| PREP-07 | モデル設定の入口 | Model Providerの場所と、次に設定する担当者が分かる |
| PREP-08 | 記録と再開方法 | メモを保存し、同じ作業場所に戻れることを確認した |
確認できない項目を推測で埋めず、理由と次の確認先を書きます。
例えばEditorでモデル設定を変更できなくても、Adminが設定を担当すると決まれば、役割の分担を記録できます。
Normalでアプリ作成の入口が見えない場合は、作成の学習へ進む前に権限を相談します。
次は未記入の記録例です。
nullはまだ値が入っていないという意味で、成功した記録ではありません。
手元のメモとして複製し、実際に確かめた値だけを自分用の記録へ追記してください。
学習記録の識別名:LEARN-011
対象:Dify Cloud
本人用アカウント識別:null
実際のワークスペース表示名:null
現在のロール:null
現在のプランと確認場所:null
モデル設定・費用の担当:null
PREP-01〜PREP-08の実際の結果:null
確認を実施した日時:null
実施状態:not_tested
残っている確認:null
一度別のページへ移動してからCloudの作業画面へ戻り、ワークスペースの表示名をもう一度確認します。
学習メモを見れば、自分がどこで作業していたか分かる状態にしておくと、次回の再開が簡単です。
共有端末を使った場合は、終了時に自分のセッションをログアウトしてください。
この確認表が埋まっても、モデルの応答テストに合格したことにはなりません。
準備の記録と、後の実行ログは別々に残します。
進めないときは症状を分ける
最初のつまずきは、アカウント、作業場所、権限、利用条件のどこで起きているかを分けると調べやすくなります。
次の表は切り分けの提案であり、すべての原因や解決を保証するものではありません。
| 症状 | 最初に確認すること | 次の行動 |
|---|---|---|
| 確認メールが届かない | 入力したアドレス、受信箱、迷惑メール、組織の受信制限 | 実画面の案内を確認し、必要ならメール管理者や公式窓口へ相談する |
| 以前の作業が見つからない | ログイン中のアカウントと、選択中のワークスペース | 本人の識別と作業場所を照合してから調査する |
| 招待先へ入れない | 招待されたアカウント、対象の作業場所、招待の状態 | OwnerまたはAdminへ状況を伝える。招待リンクを公開しない |
| アプリを作る入口が見えない | 現在のロールとStudioへのアクセス | 作成権限のある担当者へ相談する |
| モデル設定を変更できない | OwnerまたはAdminか、設定担当が誰か | 担当者に必要な設定を相談する |
| 画面やメニューが教材と違う | Cloudか別環境か、現在の資料と画面の表記 | 実際の環境と表記を記録し、同じ目的の設定を探す |
| 利用枠やモデル関連の案内が出る | 現在のプラン、対象モデル、設定の有無 | アカウント作成の失敗と決めつけず、モデル接続の段階で確認する |
相談するときは、起きた操作、表示された文言、確認した日時、環境の種類をまとめます。
スクリーンショットを共有する場合は、メールアドレス、キー、組織名、既存アプリの内容などを確認し、共有に不要な情報を隠します。
こちらで作った図や説明文を、実際の画面の証拠として使わないでください。
利用枠が足りないからといって、すぐにプランを変更する必要はありません。
まず今回の目的が「準備の確認」なのか「モデルの実行」なのかを見直します。
契約、権限、設定の変更が必要なら、それぞれの担当者と条件を決めてから進めます。
記録を残してモデル接続の実習へ進む
準備の最後に、学習メモと確認表を保存します。
認証情報を記録していないか、実際の表示名とLEARN-011を取り違えていないか、未確認項目が成功扱いになっていないかを見直しましょう。
この手順どおりに設定入口の確認まで進めた場合、削除するための練習アプリやナレッジは作っていません。
途中で独自に何かを作成・変更した場合は、変更したものと元の状態を記録し、担当者と後片付けを確認してください。
既存の作業場所やアカウントを削除して片付ける必要はありません。
次は、モデルの利用方法、設定する担当者、費用条件をそろえて、プロバイダー設定と接続確認へ進みます。
その後で、最初のチャットボットを作り、質問に答えるところまで試します。
準備、接続、アプリの動作を順番に確かめると、問題が起きた場所を見つけやすくなります。
まずは上の8項目を学習メモへ写し、不明点を一つずつ確認してください。
すべての機能を一度に触る必要はありません。
自分の作業場所と次に確かめることが分かれば、次の学習へつながります。
参照した公式資料
以下は2026年10月27日に内容を確認した資料です。
公式資料の記述と、読者の実際の画面・権限・利用条件を照合して使ってください。
- Dify Documentation Home:Cloudと自分で運用する方式の入口。
- Dify Cloud:公式サービスへの入口。ログイン成功を検証したものではありません。
- Personal Settings:アカウント、ログイン方式、表示言語。
- Workspace Overview:作業場所の単位、初回作成と切り替え。
- Manage Members:ロールとメンバー管理。
- 30-Minute Quick Start:Sandbox、モデル設定とStudioの導線。
- Billing / Dify Cloud Pricing:ワークスペースの契約と利用条件。
- Model Providers:モデル設定の権限、クレジットと自分のキー。
- Integrations / Tools / Knowledge:主な作業場所の役割。
- Terms of Service / Privacy Policy:利用前に確認する方針。
